【松本観光のおすすめモデルコース】1泊2日で巡る人気観光スポットをご紹介!
2023.7.21

竹中 唯

この記事の目次
- 松本ってどんなところ?
- 関西からどうやって行けるの?
- 松本の見どころは?
- ①まずは王道!市街地を中心に巡る方へのおすすめコース
- ②アクティビティや自然を楽しみたい方へ!日本アルプスエリアのおすすめコース
- ③大パノラマの絶景を体験したい方はこちら!美ヶ原高原エリアコース
- まとめ
松本ってどんなところ?
長野県の中心地域にある松本市。約2,000〜3,000m級の連峰を誇る北アルプスや、美ヶ原高原に囲まれているため、市街地からでも壮大な山々を背景に観光を楽しめます。その豊かな自然を活かし、冬はウィンタースポーツ、夏はトレッキングやキャンプなど、山岳レジャーが体験できます。
一方で、音楽やアートなどの文化面でも注目を集めています。例年、国際音楽祭の「セイジオザワ松本フェスティバル」や、日本のクラフトフェアの先駆けと言われる「クラフトフェアまつもと」などの大規模イベントが開催され、多くの観光客が訪れています。
関西からどうやって行けるの?
松本にある空港は、日本で最も標高が高い「信州まつもと空港」。神戸空港から、フジドリームエアラインズ(FDA)が運航しています。さらに夏季限定ではありますが大阪国際空港(伊丹空港)から日本航空(JAL)も運航。どちらもフライト時間は約1時間のため、気軽に計画を立てることができます。
松本の見どころは?
松本市街地は、文化やアートに関する観光地が見どころ。「松本城」や美術館を巡り、特産品を楽しみ、そして城下町の雰囲気が残る「松本城」周辺を散策する旅路がおすすめです。
ドライブを盛り込めるのなら、山岳観光地にも足を運びたいところ。豊かな自然が織りなす光景に、心が動かされます。そして名湯に恵まれたお宿も多いので、旅の疲れを温泉で癒して、翌日も楽しみましょう。
あえて留意点として挙げるのであれば、松本市は広大であるということ。時間に余裕を持って旅程を組む必要があります。例えば西の山岳観光地「上高地」から東の山岳観光地「美ヶ原高原」までの所要時間は車で約2時間。散策までしっかり楽しむのなら、一度に巡るのは難しいかもしれません。エリアごとに巡るのがポイントです。
①まずは王道!市街地を中心に巡る方へのおすすめコース
松本市で見逃せない松本城周辺を巡るコース。松本城の後は、公共交通機関を使ってワイナリーで信州産ワインを堪能。温泉宿に宿泊した翌日は、松本市出身の前衛アーティストの作品を鑑賞します。
信州まつもと空港到着
↓
松本城
↓電車移動
安曇野ワイナリー
↓電車移動
界松本
↓バス移動
松本市美術館
国宝 松本城

アルプスの山々を背景に、黒と白のコントラストが映える「国宝 松本城」。鏡のように、堀の水面が天守を映す姿は見事です。日本において、かつての状態のまま天守が残る「現存天守」はわずか12城。松本城はそのうちのひとつです。
外からは屋根が5つ重なって見えますが、内部に入ると分かるのは、隠された階があること。実際は6階建ての構造で「五重六階」と呼ばれます。ちなみに松本城は「五重六階」の天守のうち日本最古。当時の武士たちのように急階段を登って最上階へ行くと、天守から山々や街の景色を見渡せます。
松本城
- 営業時間
- 午前8時半〜午後5時
最終入場は午後4時半 - 定休日
- 年末(12月29日〜31日)を除き無休
- 料金
- 大人:700円
小学生・中学生:300円 - 電話番号
- 0263-32-2902
- URL
- https://www.matsumoto-castle.jp/
安曇野ワイナリー

森の中のぶどう畑に囲まれたワイナリーです。安曇野ワイナリーが目指すのは「テロワール(※)を存分に感じられるクリアなワイン」。収穫したブドウの味や香り、風味がそのまま薫るワインを醸します。開放感のあるテラス席では、ブドウの生育の様子を間近に見ることができます。
ショップではワインだけでなく、安曇野ワイナリーの製品を使ったお菓子、そしてワイナリー内で発酵させた「安曇野のむヨーグルト」などを販売。ワインショップには有料試飲カウンターがあるので、ぜひお気に入りの1本を見つけてみてください。
※ブドウ畑を取り巻く自然環境要因のこと
安曇野ワイナリー
- 営業時間
- ショップ:午前9時~午後5時
- 定休日
- 12月31日~1月3日
- 電話番号
- 0263-77-7700
- URL
- https://www.ch-azumino.com/
界松本

長野県内の温泉の中でも、トップレベルの湯量を誇る「浅間温泉」。その歴史は飛鳥時代にさかのぼります。星野リゾートが手掛ける「界松本」では、その名湯を8種13通りの内湯や露天風呂で楽しむことができます。
お食事には、地元の特産や食文化を色濃く感じる会席料理と信州ワイン。地元のワイナリーを中心に、選りすぐりのワインが約50種類揃います。食後には、音楽を愛する「楽都」と称する松本らしく、ジャズやクラシックの生演奏を堪能できるロビーコンサートを毎晩開催。ここでも信州ワインをたしなみながら、旅の余韻に浸ります。
界松本
- 電話番号
- 050-3134-8092
- URL
- https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaimatsumoto/
松本市美術館

信州ゆかりの作家の常設展示のほか、随時企画展示が開催される美術館。まず圧倒されるのは、玄関横に野外展示される「幻の華」です。この作品は、松本市出身の前衛芸術家である草間彌生の作品であり、美術館のシンボルでもあります。常設展示室では、多くの草間彌生の作品が展示されており、彼女の世界に没入できる空間です。
観覧チケットがなくても利用できるミュージアムショップでは、草間彌生グッズをはじめ、収蔵作品のポストカード、美術関連の書籍などを販売。お土産にも嬉しい品揃えです。
松本市美術館
- 営業時間
- 午前9時〜午後5時
※最終入場は午後4時半
- 定休日
- 月曜日(祝日の場合は次の最初の平日、8月は無休)
年末年始(12月29日~1月3日) - 料金
- ・コレクション展示
大人:410円(団体:310円)
大学生・高校生:200円
・企画展
展覧会ごとに異なる - 電話番号
- 0263-39-7400
- URL
- https://matsumoto-artmuse.jp/
②アクティビティや自然を楽しみたい方へ!日本アルプスエリアのおすすめコース
大自然あふれる日本アルプスエリアを満喫するコースでは、中部山岳国立公園を巡ります。上高地を散策したら、白骨温泉にある旅館に宿泊。疲れを癒やしたあとは、乗鞍高原で山岳レジャーを楽しみましょう。
信州まつもと空港到着
↓車移動
上高地
↓
明神池
↓
嘉門次小屋
↓
五千尺ホテル上高地 スイーツカフェ&バー LOUNGE
↓
白骨温泉
↓
乗鞍高原
上高地

「上高地」は年間約120万人もの観光客が訪れる山岳リゾートです。梓川(あずさがわ)にかかる木製の吊り橋の「河童橋」は、上高地のランドマーク的存在。人工物でありながらも、穂高連峰を背景に大自然と調和する姿は、人気の撮影スポットとなっています。
周囲には飲食店や、散策道、ホテルやロッジなどの宿泊施設が点在し、清々しい風を感じながら、リゾート気分を満喫できます。
上高地へ続く「県道上高地公園線」はマイカー規制があるため、沢渡(さわんど)駐車場や、松本電鉄上高地線「新島々駅」から、公共交通機関を利用して上高地へと向かいます。
上高地
- 営業時間
- 受付時間:午前8時~午後5時
※上高地インフォメーションセンター
- 開館期間
- 4月下旬~11月15日
※期間中無休・冬期閉館
- 電話番号
- 0263-95-2433
※上高地インフォメーションセンター
- URL
- https://www.kamikochi.or.jp/
嘉門次小屋(かもんじごや)

明神池・穂高神社奥宮の参道脇に構える「嘉門次小屋」。日本近代登山の父と呼ばれるウォルター・ウェストンの山案内人として知られる上條嘉門次が、小屋を建てたのが始まりです。それ以降、宿泊や食事ができる山小屋は、古くから上高地の憩いの場として親しまれています。
創業当時の面影を残す囲炉裏で、パチパチと薪火の音が弾け焼かれたイワナの塩焼きは、遠赤外線効果で中までしっかり火が通り、香ばしい香りで頭から尻尾まで食べられると評判です。
嘉門次小屋
- 営業時間
- 午前8時半~午後4時半(喫茶食堂)
- 定休日
- 11月中旬〜4月25日
- 電話番号
- 263-95-2418
- URL
- https://kamonjigoya.jp/
明神池

河童橋から遊歩道を歩くこと約1時間で到着するのは「穂髙神社奥宮」にある「明神池」。付近は古くから、神合地、神垣内、神河内(読み方はすべて「かみこうち」)などとも呼ばれ、神々を祀る神聖な場所とされてきました。明神池はカラマツの森に囲まれ、目の前にそびえるのは「明神岳」の最南峰。その神秘的な姿が印象的です。
毎年10月8日には、山の安全を神に感謝する「穂髙神社奥宮例大祭」を開催。神官による祝詞、巫女による舞が奉納された後、平安装束に身を包んだ神官らが、御船で明神池を周遊する光景は、さながら平安絵巻のようです。
明神池
- 営業時間
- 受付時間:午前8時~午後5時
※上高地インフォメーションセンター
- 開館期間
- 4月下旬~11月15日
※期間中無休・冬期閉館
- 電話番号
- 0263-95-2433
※上高地インフォメーションセンター
- URL
- https://www.kamikochi.or.jp/learn/spots/1384/
五千尺ホテル上高地 スイーツカフェ&バー LOUNGE

1918年(大正7年)に「旅舎五千尺」から始まった「五千尺ホテル上高地」。こだわりのおもてなしは、宿泊だけでなくお食事利用でも感じられます。
ケーキを楽しむなら「スイーツカフェ&バー LOUNGE(ラウンジ)」。地域の老舗「松本民芸家具」の家具が使われた空間は、高貴で落ち着きのある雰囲気を演出します。窓の外に広がる上高地の眺望を楽しみながら「五千尺ホテル上高地」のオリジナルコーヒーやケーキ、軽食、こだわりのアルコール類などを味わえます。
五千尺ホテル上高地 スイーツカフェ&バー LOUNGE
- 営業時間
- 午前10時~午後4時(L.O)
- 定休日
- 11月中旬~4月下旬
- 電話番号
- 0800-800-5125
- URL
- https://www.gosenjaku.co.jp/cuisine/sweets-cafe/
白骨(しらほね)温泉

乗鞍岳 (のりくらだけ)の東側山腹から湧き出る温泉郷「白骨温泉」。上高地の南西となる、山深い山間地にあり、炭酸成分が多く含まれたお湯は、絹のようになめらかな泉質。そしてなんといっても乳白色であることが特徴です。露天風呂では、湯の乳白色と、周囲の木々の色彩が織りなすコントラストが幻想的に感じられます。
温泉郷には、旅館やお食事処、公共野天風呂などもあり、白骨温泉の名物である、まろやかな口当たりの「温泉粥」も試してみたいグルメです。
白骨温泉
乗鞍高原

北アルプスの南端にある「乗鞍高原」。「乗鞍岳」の裾野に広がる乗鞍高原は、標高約1,200m〜1,800m付近にありながら、古くから人々が暮らしている「住む」アルプス。
標高約3,026mの「乗鞍岳」は、標高約2,700m付近の畳平まで、高原内からのシャトルバスで気軽にアクセスでき、森の中のトレイルコースの「のりくら高原トレイルズ」では、トレッキングやマウンテンバイクが楽しめます。さらに春は「春山バス」に乗って、高い雪の壁「雪の回廊」を通り非日常を味わうこともでき、おすすめです。

乗鞍高原
③大パノラマの絶景を体験したい方はこちら!美ヶ原高原エリアコース
牧歌的な高原から始まる旅。高原美術館では、高原の上に広がるアートに目を奪われます。もちろん長野県らしいグルメも忘れずに。2日目は日本でも有数なドライブルートへ向かいます。
信州まつもと空港到着
↓車移動
美ヶ原高原
↓
美ヶ原高原美術館
↓
道の駅美ヶ原高原
↓
美ヶ原温泉 翔峰
↓
ビーナスライン
美ヶ原(うつくしがはら)高原

「八ヶ岳中信高原国定公園」にある標高約2,000mの美ヶ原高原。美ヶ原でトレッキングを楽しむなら、遊歩道の「美ヶ原パノラマコース」がおすすめ。「山本小屋ふる里館」横の駐車場から、まずは美ヶ原高原のシンボル「美しの塔」まで歩いて約10分。そこから標高約2,034m、美ヶ原の最高峰に位置する「王ヶ頭」までは約40分の道のりです。パノラマコースの両側に広がる400ha(ヘクタール)の草原は飼育牧場となっており、牛がゆったりと暮らす牧歌的な風景が広がります。
美ヶ原高原
美ヶ原高原美術館

アートと大自然の融合に圧倒される、野外彫刻美術館。見どころは、4万坪の草原に展示される現代彫刻です。周囲には、北アルプスなど雄大な山並みをはじめとする360度の眺望と、200種類以上にも及ぶ高山植物。国内外のアーティストが手掛けた350点あまりのカラフルなアートが引き立ちます。
箱根・彫刻の森美術館の姉妹館として開館しており、屋外展示場のほか、室内展示場もあります。
美ヶ原高原美術館
- 営業時間
- 午前9時~午後5時
※入場は午後4時半まで
- 定休日
- 冬期休業
- 料金
- 大人:1,000円
大学生・高校生:800円
中学生・小学生:700円 - 電話番号
- 0268-86-2331(代表)
- URL
- https://www.utsukushi-oam.jp/
道の駅 美ヶ原高原

標高約2,000mと、日本一高い場所にある道の駅。美ヶ原高原美術館の横に位置し、レストランや、軽食・喫茶の売店付きのテラスでは、景色を見ながらゆったり過ごせます。
おすすめグルメは「鹿肉うどん」。美ヶ原高原周辺で仕留め、その日のうちに処理した新鮮な鹿肉を使用しているので、ジビエ特有の臭みがありません。この機会にジビエ料理に挑戦してみるのはいかがでしょうか。そのほか新鮮な牛乳をたっぷり使った「長門牧場」特製のソフトクリームも人気メニューです。

道の駅美ヶ原高原
- 営業時間
- 午前9時半〜午後4時
- 定休日
- 10月中旬〜4月中旬
- 電話番号
- 0268-86-2331
- URL
- http://m-utsukushigahara.jp/information/
信州松本 美ヶ原温泉 翔峰

美ヶ原温泉は、古くは日本書紀にも名を連ね、歴代松本城主の保養地としても親しまれた由緒ある温泉地です。その高台に位置する「信州松本 美ヶ原温泉 翔峰」の客室、展望風呂やガーデンテラスからは、雄大な北アルプスを背景に城下町松本の街並みを一望することができます。
お食事は、信州の清らかな水で作られた地酒とともに、旬の食材を使用した創作和食会席をお愉しみいただけます。
信州松本 美ヶ原温泉 翔峰
- 電話番号
- 0263-38-7755
- URL
- https://www.hotel-shoho.jp/
ビーナスライン

美ヶ原高原から茅野市まで続く、全長約75.2kmの無料ドライブルート「ビーナスライン」。全国のドライバーたちが「いつか走りたい」と夢見る、高原のワインディングロードです。途中には車山高原、蓼科大滝(たてしなおおたき)、白樺湖など絶景ポイントが点在し、四季とともに移りゆく大自然に魅了されます。
霧ヶ峰高原などにある展望台からは、八ヶ岳、富士山、南アルプスなど美しい山々を望むことができ、さらに遊歩道、美術館、温泉、道の駅など、ドライブ途中に立ち寄りたい観光スポットも充実しています。
ビーナスライン
まとめ
今回は、松本市をさまざまなエリアに分けて、観光モデルコースを3つご紹介しました。
歴史的な街並みに温泉、日本最大級の山岳と豊かな観光スポットに恵まれた松本。避暑に、ウィンタースポーツに、美術鑑賞に、温泉に、トレッキングに……エリアごとに過ごし方も多種多様です。自然に囲まれる非日常を、ぜひ堪能してみてください。
※本記事は2023年6月16日現在の情報です。