花火に芸妓、水族館、アート作品など。観光地として様々な顔をもつ、新潟県の魅力に迫るインタビュー。
花火に芸妓、水族館、アート作品など。観光地として様々な顔をもつ、新潟県の魅力に迫るインタビュー。
ジモトに精通したキーパーソンをお招きし、関西3空港(関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港)から飛行機で行ける日本の就航地の魅力をリレー方式で紹介していく「KANSAIから飛行機で行く〜日本の空の旅〜 インタビュー」。第4回となる今回は、新潟市の「にいがた観光親善大使」の風間仁華(かざまにか)さんと、新潟県観光協会の伊藤紗也加さんにお話を伺います。
新潟県観光協会で県のPRに尽力する伊藤さん(写真左)と、第12代にいがた観光親善大使を務める風間さん(写真右)
−本日はどうぞよろしくお願いいたします。まずは簡単におふたりとも自己紹介をお願いいたします。
風間さん初めまして、第12代にいがた観光親善大使の風間仁華と申します。私は新潟生まれ、新潟育ちで、自然豊かでおいしいものがたくさんある新潟市の魅力を、もっと県外の方に知ってもらいたいという想いがあり、親善大使の役を務めさせていただくことになりました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
伊藤さん新潟県観光協会の伊藤と申します。新潟県といえば、「米」や「酒」のイメージがあるかと思いますが、新潟の食はこれ以外にもたくさんの魅力があります。私自身も新潟県内の各地に行く度、毎回発見があり、奥深さを感じます。ぜひ多くの方に新潟に来て、現地で魅力を感じていただきたく、日々PRに努めています。
−ありがとうございます。まず、関西3空港からそれぞれ直行便で1時間程のフライトで行ける新潟県新潟市とはどんなところでしょうか?
風間さんはい。新潟県はご存知のとおり日本海側に位置し、南北の長さが200km以上と縦に細長い県になります。海だけでなく川、そして内陸には山々を抱き、日本初のジオパーク「糸魚川ユネスコ世界ジオパーク」をはじめとした大自然が魅力です。そんな新潟県で、日本海沿岸の中央よりやや北側に位置するのが新潟市で、関西3空港からの飛行機が到着するのが市内にある新潟空港になります。新潟駅や市中心部までリムジンバスで25分ほどと、市内へのアクセスは良好です。
恐竜のようなシルエットで、「形がカッコいい都道府県ランキング」で全国2位に選ばれた新潟県。
伊藤さん新潟は2019年に開港150周年を迎えた歴史あるみなとまちで、江戸時代から明治時代にかけて、北前船
※最大の寄港地として大変な賑わいをみせていました。新潟駅から萬代橋で信濃川を渡った先にある「古町(ふるまち)」というエリアは、当時商人たちを接待するための料亭が集まり、日本三大花街のひとつとして栄えていたそうです。現在でも11軒料亭が残っており、御座敷遊びを体験する「新潟古町芸妓(げいぎ)の舞」鑑賞プランも時おり開催されています。
※北前船:大阪から下関を経由し北海道へと西廻り航路を航行していた海運船
約200年の伝統を誇る古町芸妓。みなとまち新潟を代表する伝統文化だ。
−みなとまちとして長い歴史があるのですね。新潟県といえば米農家、そして日本酒のイメージが強いです。
伊藤さんはい。新潟県の耕地面積(田)は全国で北海道に次いで第2位ですし、昔から米作りが盛んだったので、北前船でも新潟のお米が多く取引されていました。料亭では新潟のお米を使った地酒も振る舞われていたそうです。やはり新潟県に来たら、米文化や日本酒に触れていって欲しいと思います。新潟駅構内にある「ぽんしゅ館」には、新潟県内の全酒蔵の代表銘柄が揃っていて、その数はなんと90種類以上!受付で500円支払うと、メダル5枚とお猪口に交換され、ずらりと並んだ日本酒から最大5杯分の唎き酒を楽しむことができます。新潟駅のほか、長岡駅、越後湯沢駅にもぽんしゅ館があります。
新潟駅構内のぽんしゅ館に並ぶ唎き酒マシーン。メダルを投入し、お好みの銘柄を試飲。気に入ればその場でお土産購入も可能。
風間さん私が好きなのは豪雪地帯・魚沼地方にある青木酒造の「鶴齢(かくれい)」です。淡麗でほんのり甘くて、女性でも飲みやすいと思います。ぽんしゅ館では、日本酒に詳しくない方でもなんとなく好みを伝えれば、スタッフの方がおすすめの銘柄を教えてくれます。あと、ぽんしゅ館ではコシヒカリで握る「爆弾おにぎり」が人気です。新潟のお水で炊いたお米は、県民の私でも感動するおいしさなのでぜひ食べてみてください。余談ですが、米どころ新潟はお煎餅も格別です。亀田製菓の「サラダホープ」というお菓子は、実は同社の看板商品「ハッピーターン」や「亀田の柿の種」よりも歴史が古いにもかかわらず、新潟県内のみの限定販売。ただ県内ではコンビニやスーパーで簡単に購入できるので、おみやげにいかがでしょうか?
−ほか、新潟市内のおすすめの観光スポットを教えてください。
風間さん私は新潟市中央区にある「マリンピア日本海」が大好きです。新潟の海や川にすむ水生生物を中心に、約600種、3万点を擁する全国でも有数の規模を誇る総合水族館で、「日本海」や「信濃川」など10のゾーンに分かれた見やすい展示が特徴です。特に日本海大水槽には40種類の魚が飼育されており、その下を通るマリントンネルでは海の中を散歩しているかのような気分が味わえます。また「ドルフィンスタジアム」ではハンドウイルカやカマイルカたちによるイルカショーが人気です。
マリンピア日本海のイルカショーは平日でも1日4回開催(日曜祝日は5回開催)している。
伊藤さん私は、同じく新潟市中央区にある「沼垂(ぬったり)テラス商店街」がおすすめです。かつて「沼垂市場通り」として栄えたエリアを、レトロな雰囲気はそのままに新たな商店街として2015年に再出発。これまで地域再生大賞準大賞やグッドデザイン賞などを受賞し、地域再生の観点で全国から注目を浴びる存在になっています。古本屋や花屋、カフェ、居酒屋、ギャラリーなど、多種多様なテナントが集まり、活気にあふれた現代版の商店街です。
−活気が伝わってきますね!新潟市郊外でのおすすめはいかがでしょうか?
伊藤さん新潟市より西側、ウエストコーストと呼ばれるエリアに見どころが点在しています。霊峰・弥彦山を御神体とする彌彦(やひこ)神社と、その門前町として栄えた「弥彦温泉郷」。広大なブドウ畑に囲まれ、良質なワインを生産している「カーブドッチ・ワイナリー」。 硫黄と鉄が結合し、硫化鉄によって黒湯と呼ばれている「岩室温泉」など、新潟市中心部とはまた違った魅力を味わうことができると思います。どこも宿泊施設があるので、泊まりで訪れるのもおすすめです。
風間さん実はこの3エリアへは、新潟空港や新潟駅、新潟港から「
新潟ウエストコーストライナー」という事前予約制の乗合タクシーを使うことで簡単に行くことができるんです。車の運転ができない、もしくは酒蔵やワイナリーでお酒を飲みたいという人にぴったりで、普通にタクシーで向かうと片道13,000円ほどかかるのが、「新潟ウエストコーストライナー」を使うと片道ひとり2000円(税込)。大変お得にアクセスすることができます。
新潟ウエストコーストライナー
伊藤さんもし「ものづくり」に興味があれば、新潟市エリアから高速道路を使って30分ほど行った先にある「燕三条(つばめさんじょう)」というエリアが面白いと思います。もともと信濃川の氾濫が頻発し農業ができず、江戸時代から釘づくりなどの金属加工業が行われていましたが、現在では洋食器や金属製品の生産が盛んなエリアです。オープンファクトリーで、鉄を熱して成形するなどしてものづくりする様子を間近で見ることができ迫力満点です。
燕三条のものづくり現場では製造過程を一般に公開。その様子を見学したり、体験できたりする。
伊藤さん新潟県の海の幸を満喫したいのであれば、長岡市寺泊(てらどまり)にある「魚の市場通り」に足を運んでみてはいかがでしょうか。ここは通称「魚のアメ横」と呼ばれていて、イカやのどぐろの浜焼き、カニがまるごと一匹乗ったラーメン、生牡蠣や生ホタテ、番屋汁(魚介類のあら汁)など、新潟の海の恵みをその場でいただくことができるグルメストリートになっています。海鮮丼や海鮮料理をゆったり座って食べられる食堂もありますし、クール便を使っておみやげとして送ることももちろん可能です。
寺泊魚の市場通り。歩いているだけで浜焼きの香ばしい香りが漂ってきて食欲を刺激される。
伊藤さん新フォトジェニックなスポットをお探しでしたら十日町市にある「清津峡」が圧倒的に人気です。もともと「大地の芸術祭2018」というアートイベントで、清津峡渓谷トンネルをアート作品「Tunnel of Light(トンネル・オブ・ライト)」に改修し、SNSで話題になったことから県内でも有数の有名スポットになりました。清津峡自体、日本三大峡谷のひとつで、そこにたどり着くまでに見られる景色も大変迫力があっておすすめです。
「Tonnel of Lights」では、床に張られた水面に峡谷が反射する幻想的な絶景を楽しめる。
−さまざまな魅力を教えていただきありがとうございます!ちなみに今年の夏は、ついに花火大会も開催するそうですね!
風間さんはい!私たち新潟県民も心待ちにしていた「越後3大花火」と呼ばれる3つの花火大会が、2022年は久しぶりに開催予定となっています。鮮やかな色彩が大海原を染める「海の柏崎」、雄大な信濃川を舞台に全国屈指の規模で繰り広げられる「川の長岡」、世界一の正四尺玉が打ち上げられる「山の片貝(かたかい)」、それぞれ違った花火をたのしむことができます。7〜9月にかけて分散して開催される予定なので、ぜひタイミングがあえばこちらも楽しみに遊びに来てみてくださいね。
柏崎は日本海に面した広大な会場で、尺玉100発一斉打ち上げなどスケールの大きい花火が特徴。
県内最大、日本でも5本の指に入る規模の長岡。正三尺玉や全長2kmにおよぶフェニックスなど花火の種類も豊富。
片貝の魅力は世界最大級といわれる正四尺玉。花火が開いた大きさは直径800mにもなる。
−どうもありがとうございました!最後に新潟観光を計画している人にアドバイスをお願いいたします!
風間さん伊丹空港からは1日10往復(関西国際空港、神戸空港は1日1往復)便がありますし、フライトも1時間ほどなのでぜひ気軽に遊びに来ていただきたいと思っています。空港から各所へのアクセスがとても便利になったので、ぜひ県内できれいな景色やおいしい食事を楽しんでほしいと思います。あと新潟県は豪雪地帯なので「助け合いの精神」があって、温かい人たちばかりです。ちょっぴり「しょうしがり(恥ずかしがり屋)」ですが、ぜひ県民の方に話しかけて触れ合いを楽しんでいってください!
伊藤さん日本海と雄大な山に育まれた新潟の豊かな食を感じる旅を楽しんでもらえたらと思います。なぜ米がおいしいか、風土や歴史、ストーリーを追いながら巡っていただくと、また違った新潟の魅力を発見できるかと思います。あとは、大阪には梅田駅の地下に新潟県のアンテナショップ「新潟をこめ」があります。店内には日本酒の立呑みカウンターが設置され、県民のソウルフードである笹団子や長岡名物ジャンボ油揚げ、新潟県産枝豆などフード販売も充実。新潟の美食が詰まったアンテナショップで、旅する前の予習にぴったりです。
新潟の歴史、風土、技、想い「をこめ」る、というコンセプトから名付けられたアンテナショップ「新潟をこめ」。
Interview by Keiichi Izawa
Present
「KANSAIから飛行機で行く〜日本の空の旅〜インタビュー」
新潟県 編
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・新潟市にあるDHC酒造『越乃梅里【吟醸酒】越後吟醸原酒』。日本酒本来の“うま味”と“薫り”をご堪能頂ける原酒です。
【新潟県】
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