季節によって、またエリアごとでまったく違う表情を見せてくれるのが長崎県の魅力!
季節によって、またエリアごとでまったく違う表情を見せてくれるのが長崎県の魅力!
ジモトに精通したキーパーソンをお招きし、関西3空港(関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港)から飛行機で行ける日本の就航地の魅力をリレー方式で紹介していく「KANSAIから飛行機で行く〜日本の空の旅〜 インタビュー」。第3回となる今回は、長崎県の人気観光ブログ「
GO!GO!ともっち」を担当する岡村真理(おかむらまり)さんにお話を伺います。
−長崎観光ブログ「GO!GO!ともっち」を執筆されている岡村真理さんです。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
初めまして、岡村真理と申します。長崎県の公式観光ブログ「GO!GO!ともっち」を担当して今年で8年目になります。「GO!GO!ともっち」は2005年に初代ブロガーの「ともみさん」という方からスタートした老舗ブログで、私は3代目を担当。長崎県の魅力を身近に楽しんでもらえるよう、旬な情報をいち早くキャッチして取材し、現在は週1~2回ほど(コロナ禍以前は週3回ほど)のペースで更新しています。
港や島の多い長崎県を津々浦々取材し、「通」な楽しみ方を提案する観光ブログです。
−長崎県観光振興課で非常勤職員として勤務されているとのことですが、もともと長崎県の観光に携わるお仕事を志望されていたのでしょうか?
いえ、実は私は高校卒業後に故郷である長崎県を離れ、京都の大学で日本史・民俗学を専攻していました。子供の頃から憧れていた京都で博物館学芸員になりたくて、そのための資格も取得しましたが、県外に出ることで改めて長崎の魅力に気付き、大学の卒業論文も結局長崎の歴史をテーマにしました。卒業後は長崎に戻り、一時は学芸員資格を活かして県の文化財部署に勤務。ただ、専門的な「研究」をするだけでなく、歴史や文化をいろいろな人にわかりやすく「伝える」仕事がしたいと思うようになり、現在に至ります。
−長崎県ご出身という立場から見て、長崎県の魅力はズバリどんなところにありますか?
長崎港は日本で唯一、鎖国時代でも西洋や中国との貿易を許されていた港。また対馬では朝鮮と交易をしていたりと、長崎県には他の県にはない歴史があり、独特の文化が根付いています。そのあたりのユニークな文化は他県の方は特に興味を示してくださるので、旅行会社さんの旅セミナーに登壇した際にはそうした話をさせていただくこともあります。ただ、こちらのブログでは長崎県への旅行を計画している方向けに、もう少し定番の観光情報を発信しています。
また東京の「日本橋 長崎館」というアンテナショップでも年に数回行っているトークイベントでは、四季折々の長崎県の楽しみ方などについてお話しています。
今日もまずは季節に沿って長崎県の定番の魅力を紹介させていただき、ときおり“じげもん”(長崎の言葉で「地元っ子」の意味)の視点ならではのディープな過ごし方も提案したいと思います。
−楽しみですね。それでは、まず春に訪れるとしたらどちらをおすすめされますか?
佐世保市にある「ハウステンボス」は春が特におすすめです。もともとオランダをイメージしたテーマパークで、春になると100万本のチューリップやアジア最大級のバラ園が見頃を迎えます。2022年3月25日には開業30周年を迎え、特別な花火大会やスカイランタン、アニバーサリーパレードなどイベントも計画されているようです。春に限ったことではありませんが、夜間は1300万球もの電飾で鮮やかにライトアップされるイルミネーションが名物です。
©️ HuisTenBosch/J-20131
創業以来毎年開催の「チューリップ祭り~4/10」は今年も100万本のチューリップが咲き誇ります。
−ハウステンボスの近隣でも観光したいという方におすすめはありますか?
佐世保は米軍基地のある街で、ハンバーガー伝承の地と言われています。昭和25年頃、アメリカ海軍からレシピを教わり米軍用に提供していたのが「佐世保バーガー」の始まりで、徐々に一般に広まるようになり、今では佐世保の名物グルメとなりました。市内には「佐世保バーガー」認証店が25ほどあり、店ごとにかなり味が違うので食べ比べも楽しいと思います。共通しているのは、注文は入ってから作るという点。レタスもオーダーを受けてからちぎります。その分、時間はかかりますが、丁寧に作られているのでとてもおいしいですよ。他には、九十九島遊覧船や海上自衛隊の艦艇見学など、港町・佐世保を観光してみるのも面白いと思います。
©️ SASEBO
ボリュームたっぷりの「佐世保バーガー」。袋の外から少し潰すのが、上手に食べるコツです。
−長崎県の夏はいかがでしょうか?
長崎県には594の島があり、これは日本一の数です。そして、どこもビーチがきれい。夏はそんな島巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか?ビーチを楽しむのであれば壱岐・辰の島を訪れる「辰の島遊覧船」が特におすすめで、エメラルドグリーンに輝く海と、自然が作り出した奇岩のコントラストは絶景です。また五島列島には、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の4つの構成資産があります。中でも上五島にある「頭ケ島天主堂」は、全国的に見ても珍しい石造りの教会。日本でキリスト教信仰が禁じられていた時代、禁教令を逃れて信仰を続けていた潜伏キリシタンの子孫たちが、禁教令が解けたあとに地元産の石を切り出し、積み上げ、約10年かけて作った手作りの教会。彼らの熱い信仰心を垣間見ることができる貴重な施設です。島ではぜひ「きびなご」というお魚を食べてみてください。10cmほどの小さな魚で、包丁を使わず指を使って捌きます(地元では「おびく」といいます)。酢味噌で食べると美味しいですよ!島外になかなか出回ることのないご当地グルメです。
©️ (一社)壱岐市観光連盟
©️ 長崎県
壱岐・辰の島(無人島)を遊覧するクルーズ船は3月〜11月の期間定期運行されています(写真左)
上五島にある「頭ケ島天主堂」。訪れる際は事前連絡を。内部の見学も可能(ただしミサや葬儀の時間は除きます)(写真右)
−秋の長崎県のおすすめについて教えてください
日本初の国立公園として知られる雲仙を訪れてみてはいかがでしょうか。10月下旬から11月中旬にかけて、ロープウェイから見下ろす鮮やかな紅葉は圧巻です。古代より良質の湯が湧くことが知られていた雲仙。もともとは「温泉」と書いて「うんぜん」と読ませていたそうです。開山は奈良時代。山岳信仰(修験道)の霊場として開かれ3000人もの僧侶がいたといわれています。明治時代になると、長崎居留地の外国人たちに愛される国際リゾートに。今もなおハイカラでレトロなムード漂う、長崎県を代表する温泉地です。泉質は硫黄を含んだ強い酸性泉。殺菌効果が高く皮膚病や美容にも良いといわれています。
雲仙温泉を“山の温泉”とするなら、車で20分ほど行ったところにある小浜温泉は“海の温泉”です。海沿いに14軒ほど温泉施設があり、こちらの泉質は塩化ナトリウム泉。源泉の温度は105度もあり、湯上り後もポカポカと温まる感じです。ハイカラな雲仙と比べたら庶民的な印象ですが、その違いを楽しみながらぜひどちらも訪れてみてください。橘湾に沈む夕日を眺めながらのお風呂は最高ですよ!ちなみに島原半島の名物は「具雑煮」。地元食材とお餅がたくさん入っていてボリューミーな一品。旅館などでは夕食の一品として出てくることもあります。
©️ 長崎県
©️ 長崎県
雲仙国立公園内にあるロープウェイ。標高1300mの妙見岳展望台からは運が良ければ雲海を臨むことも(写真左)
「島原天草一揆(島原の乱)」で知られる天草四郎や農民たちが、栄養を取るために食べた雑煮が起源と言われています。(写真右)
−最後に冬の長崎の魅力について教えていただけますでしょうか?
冬はなんと言っても「長崎ランタンフェスティバル」が必見です。毎年、旧暦の1月1日から15日(新月から満月)までの15日間開催されるお祭りです。例年であれば約15,000個のランタンや巨大なオブジェが新地中華街をはじめ市街地一帯を彩ります。長崎市内には華僑の方が多く、もともと旧正月を祝う風習が盛んだったのですが、1994年に「長崎ランタンフェスティバル」の名称で大々的に開催されるようになってからは、毎年およそ100万人もの観光客の方が訪れる一大フェスティバルに成長しました。龍踊り(じゃおどり)や獅子舞、中国雑技など、本場の春節さながらのショーが人気ですが、中でも期間中の土曜に行われる皇帝パレードは毎年長崎県にゆかりのある有名人が皇帝・皇后役をつとめることで注目度の高いイベントです。
©️ 長崎県
夜になると鮮やかにライトアップされるランタンとオブジェ。オブジェは10mほどの巨大なものもあります。
−よりツウな楽しみ方も教えていただけますでしょうか?
江戸時代初期に長崎に在留する中国人が創建した「崇福寺」や「興福寺」などを巡ってみるのはいかがでしょうか?特に「祟福寺」は九州に6つしかない国宝建造物のうちの2つがあるんですよ(第一峰門、大雄宝殿)。毎年ランタンフェスティバルの最終日に行われる中国の伝統行事「元宵節(げんしょうせつ)」では、中国でおめでたさを象徴する「赤ろうそく」が一晩中灯され、満月に見立てた「元宵団子(げんしょうだんご)」が参拝客に振る舞われます。長崎市では華僑の方々の風習が今でも丁寧に受け継がれていて、厳かな雰囲気を楽しむことができます。2つのお寺は1kmほどの距離なので、徒歩で回ることが可能です。
元宵節の夜は千本の蝋燭が一晩中灯されます(崇福寺)
(左)満月に見立てた元宵団子(げんしょうだんご)。元宵節で参拝者にふるまわれます(崇福寺)。
(右)興福寺のランタン装飾。厳かな雰囲気です。
−長崎県の冬におすすめのグルメはありますか?
定番すぎるかなと思ったのですが、やはり「長崎ちゃんぽん」は食べていただきたいと思います。ちゃんぽん自体は中国からもたらされたものではなく、明治時代、長崎で中華料理店を営む華僑が中国人留学生のために考案した料理と言われています。長崎の地元食材がふんだんに使われており、私は小さい頃から土曜のお昼ご飯などに気軽に食べているソウルフードです。古い「じげもん」は食堂のことを「ちゃんぽん屋」と呼ぶほど、どこでも食べられるポピュラーなメニュー。県内のスーパーマーケットを覗くと、面白いことにうどんやそばよりも、ちゃんぽん麺の売り場が広い。逆に私が京都にいた時は、ちゃんぽん麺が手に入らなくてびっくりしたほどです笑
「ちゃんぽん」という言葉自体に「さまざまな物を混ぜる」という意味があり、まさに長崎の文化を象徴しています。
−どの季節も魅力がいっぱいですね!関西から長崎へのアクセスについても教えてもらえますか?
関西国際空港、大阪国際空港(伊丹空港)、神戸空港、どこからでも直行便があり、とても便利です。私自身、京都の大学に通っていたので頻繁に伊丹〜長崎線を利用していましたが、フライト時間は1時間ちょっととあっという間に到着します。長崎空港から長崎市内へは30分ほどでアクセス可能。市内に来てしまえばどこまで乗っても140円という“日本一安い路面電車”があり、これに乗れば「グラバー園」や「出島」、「大浦天主堂」など観光地へのアクセスも大変便利ですので、ぜひ気軽に遊びにきてください。
−どうもありがとうございました!最後に長崎観光を計画している人にアドバイスをお願いいたします!
長崎市内やハウステンボス、離島、島原半島など、長崎県はエリアによってそれぞれ個性があります。一度と言わず何度でも足を運んで欲しいと思います。特に離島に行ったことない方は多いかと思いますが、長崎空港から定期便で30~40分ほどなので、こちらも簡単に行くことができます。
そうそう、長崎に来たら「じげもん」との交流も楽しんでみてください。例えば長崎市街地は坂道が多く、道が複雑で説明しづらいためか、街なかで道を聞いたら、そのまま目的地に連れて行ってくれたりするほどお節介(というかフレンドリー)な「じげもん」も多かとですよ(笑)。
関西の皆さん、コロナが落ち着いたらぜひ長崎に来てみんね!!
長崎観光ブログ「GoGoともっち」はこちらから
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