トルコ出身スタッフに聞いたトルコの魅力&観光のコツ

2023.12.21

FLY from KANSAI編集部

  トルコ出身スタッフに聞いたトルコの魅力&観光のコツ

東西の文化が交差するトルコ。古くから様々な文明が栄え、古代ギリシアの遺跡やオスマン帝国の宮殿など、いくつもの文化が重なり合った歴史遺産が広い国土の各地に点在しています。変化に富んだ自然や、「世界三大料理」に数えられるグルメも充実。さらに、過去の歴史から親日の国としても知られています。

2023年12月からは関西国際空港からの直行便が再開し、アクセスが便利に。今回は、そんなトルコの魅力をご紹介します。関西3空港(関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港)を運営する関西エアポートで働くトルコ出身スタッフにインタビューし、トルコ旅のコツやおすすめスポットをたっぷりとお届けします!

この記事の目次

関西からの直行便が再開!関西⇒イスタンブールのアクセス情報

2023年12月12日より、関西国際空港からイスタンブールへの直行便が再開し、週4便が運航しています。日本とトルコの時差は6時間。機内ではなるべく現地時間に合わせて睡眠をとることをおすすめします。

関西国際空港 → イスタンブール空港

TK087便
月曜日・火曜日・金曜日・日曜日運航
関西 22:25発
イスタンブール 5:35着

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トルコってどんなところ?その魅力とは?トルコ出身スタッフに聞く

今回は、関西エアポートの社員として働くトルコ出身のジェムさんにインタビューしました。トルコの大学で日本語を学び、20年前に来日したジェムさん。旅行会社や航空会社で勤務した経験を持ち、トルコの魅力や日本人の好みを知り尽くしたまさにエキスパートです。故郷トルコの魅力ポイントや、日本との意外な共通点、観光のコツについて、トルコ初心者にもわかりやすく教えてもらいました。

トルコについて教えてもらう前に、ジェムさんが日本に来たきっかけを聞かせてください。

ジェムさん:最初に日本に来たのは留学のためです。トルコの大学で日本語を学び、「日本の社会をこの目で見てみたい」と思うように。いずれは日本に関係する仕事に就きたいとも考えていました。私の故郷はトルコの観光地にあったため、日本人をよく見かけました。映画やアニメを観る機会も多く、日本は身近な存在でした。40代で大学に入り直し、日本語を学んでいた父の影響も大きいです。

大学で学んだ後も、ずっと日本で暮らしているそうですね。

ジェムさん:そうなんです。「もっと日本についてよく知るには、ここで働くのが一番」と考え、日本の旅行会社に就職しました。その後、トルコの航空会社に転職し、日本の拠点で働きました。大阪支社で支社長を務めていたこともあり大阪にも馴染み深くなりました。

現在はどんな仕事をしているのですか?

ジェムさん:長年の旅行、航空業界での経験を活かしながらより幅広く活動できる環境を求めて、4年前に関西エアポートに入社しました。今はマーケティング業務のほか、部長として部署の運営全般に関わっています。

数年前に日本国籍を取得し、今はすっかり日本の暮らしにも慣れました。トルコには毎年帰省していて、両方の国の魅力を日々感じていますね。日本の皆さんに、もっとトルコのことを知っていただきたいです。

今日は故郷のトルコのことをたくさん教えてください!

ジェムさん:はい、何でも聞いてください!

まるでテーマパーク!トルコの魅力ポイント

そもそもトルコはどんな国なのか、初心者にもわかりやすく教えていただけますか。

ジェムさん:「東西文化の交差点」と言われるほど、アジアとヨーロッパの文化が混ざり合っているのがトルコの一番の特徴です。

アジアとヨーロッパにまたがる国土は日本の2倍ほどの広さがあり、人類で初めて鉄器を使ったヒッタイトや古代ギリシア、ビザンツ帝国、オスマン帝国など、古くから様々な文明を持った国が興亡してきました。歴史が幾層にも重なって、多様な文化が形成されてきたんです。今もそれぞれの時代の遺跡が各地に残っていて、世界遺産になっているものもたくさんあります。3つの国の首都になったイスタンブールは特に有名で、観光客にも人気の都市です。

イスタンブールの街並み

地域によって街の建物や雰囲気が全く違うのも面白いところだと思います。トルコには約70の民族が暮らしていて、瞳や髪の色も人それぞれ。国民のほとんどがイスラム教徒ですが、歴史的にユダヤ教やキリスト教とも深い関係があり、モスクと教会が同じエリアにあるということも珍しくありません。寛容な人がほとんどで、お酒を飲んだり、肌を露出したりすることにも抵抗がない人も多いですね。

文化だけではなく、自然の多様さも見どころ。国土の大半を占めるアナトリア半島は、エーゲ海・地中海・黒海の3つの海に囲まれていて、特にエーゲ海と地中海側はリゾート地として有名です。一方で、内陸部は乾燥した高原地帯が広がっています。奇岩を利用した古代遺跡もあり神秘的です。

トルコの魅力を語るには、グルメもはずせません。トルコ料理はフランス料理や中華料理と並ぶ「世界三大料理」のひとつに数えられていて、8,000種類ものレパートリーがあると言われています。伝統的に農業国でもあり、穀物や野菜の生産が盛んです。特に小麦やオリーブ、トマトなどはよく知られていますね。実はトルコは食の宝庫なんです。

トルコは誰もがいろんな魅力を楽しめる、まるでテーマパークのような国です。遠い国だと思われるかもしれませんが、トルコは日本と深いつながりがありますので、ぜひ気軽に来ていただきたいですね。

意外に身近なトルコのものとは?日本との共通点も多数

トルコと日本とのつながりとは、どんなものでしょうか。

ジェムさん:日本とトルコの交流のはじまりは130年ほど前にさかのぼります。19世紀末、オスマン帝国から日本に派遣された船が台風によって遭難しました。その際に、付近の住民の方々が乗組員を献身的に救助し、その後日本海軍の軍艦で帰途につくことができました。

「エルトゥールル号事件」と呼ばれるこの出来事はトルコ人なら誰もが知っていて、教科書にも載っています。トルコが親日だと言われる所以ですね。日本で映画化もされているので興味があればご覧ください。

和歌山県串本町にあるトルコ記念館

トルコにはいくつもの日本の企業が拠点を置いていて、そこで働くトルコ人もたくさんいます。日本の映画やアニメも人気です。

トルコの皆さんは、日本に親しみを持ってくれているんですね。トルコをもっと身近に感じられるような共通点があれば教えてください。

ジェムさん:日本語とトルコ語は文法が同じで、意味が同じ言葉もたくさんあります。覚えるのがラクで助かりました(笑)。例えば、トルコ語の「yama(ヤマ)」は山、「koyu(コユ)」は濃いと同じ意味。「iyi(イイ)」も日本語の「いい」と使い方は同じです。

言葉が似ていると親近感がわきますね!

ジェムさん:日本の皆さんにとって身近なものも、トルコにまつわるものがたくさんありますよ。例えば、ヨーグルトはトルコが発祥ですし、パンやオリーブオイルの起源もトルコにあると言われています。オランダのイメージが強いチューリップはトルコが原産で、国花でもあります。意外なところでは、サンタクロースのモデルとなった聖ニコラウスも現在のトルコにあたる地域の出身だと言われていますよ。

知らないうちに、日本でもトルコ発のものに囲まれているのですね。

ジェムさん:似ているといえば、日本とトルコは緯度がほぼ同じ。北は仙台、南は沖縄の気候をイメージしてもらうとよいでしょう。四季があるところも共通しています。家に入るときは靴を脱ぐなど、風習も似ているところがありますね。

肉料理にファストフード、スイーツも!「世界三大料理」トルコのおすすめグルメ

先ほど魅力ポイントとして挙げてもらったグルメについて詳しく教えてください。8,000種類もあるとは驚きですが、日本人がよく知っているのはケバブとトルコアイスくらいでしょうか。

ジェムさん:ケバブは肉や魚、野菜をローストして調理したものの総称で、実際はいろんな種類があるんですよ。日本では串焼きのシシケバブや、ローストした肉を薄く削ったドネルケバブが有名ですね。店や地域によって味付けが違うので、食べ比べてみると面白いかもしれません。トルコアイスは現地でドンドゥルマと呼ばれています。

日本でお馴染みのケバブ

日本人がチャレンジしやすい料理があれば教えていただけますか。

ジェムさん:まずはさっと食べられる屋台グルメをご紹介しましょう。イスタンブール名物のサバサンド(バルック・エキメッキ)はとても人気があります。バゲットに焼いたサバやレタス、タマネギを挟んだシンプルなメニューです。

シンプルなメニューのサバサンド

最近ではぬれバーガー(ウスラック・ブルゲル)も有名ですね。スパイシーなトマトソースにハンバーガーを浸してから蒸したもので、小腹が空いたときにちょうどいいですよ。

小腹が空いた時にちょうどいいぬれバーガー

イスタンブールの屋台グルメといえば、オルタキョイのクンピールも忘れてはいけません。ホクホクのベイクドポテトに野菜やオリーブ、コーンなど、好きな具材をたっぷり挟んだ名物料理です。美味しいことはもちろん、見た目のインパクトも絶大です!

どれも美味しそうですね!

ジェムさん:まだまだありますよ!レストランの定番料理をいくつかご紹介します。

トルコ料理の代表といえばドルマ。野菜の中に米や肉を詰めたボリュームたっぷりの一品です。とくにブドウの葉で具材を巻いたヤプラック・ドルマがおすすめです。

ボリューム満点のドルマ

キョフテは牛や羊のひき肉にスパイスなどを加えて丸めたハンバーグや肉団子のようなもので、日本人にも馴染みやすいと思います。

日本人も馴染みやすいキョフテ

トルコ料理ではヨーグルトをよく使うのですが、日本と違って甘いものはあまりなく、ソースのような感覚です。トルコ版の水餃子と言われるマントゥならチャレンジしやすいのではないでしょうか。

そうそう、ピデとラフマジュンはトルコに来たなら必ず食べてほしいです。ピデはピザの起源とも言われているもので、ふわふわモチモチの生地に具材をたっぷり乗せます。ラフマジュンもピザに似ていますが、チーズを使わないのが大きな特徴です。生地は薄く、ひき肉や野菜、スパイスなどを乗せて焼き上げます。

ふわふわもちもち食感のピデ

スイーツのおすすめがあればぜひ教えてください。

ジェムさん:日本でも最近知られるようになりつつあるバクラヴァがおすすめです。薄い生地とナッツを重ねてつくるパイ菓子の一種で、最後にバターシロップをたっぷりかけるのが味の決め手。サクサク食感とシロップの甘さがヤミツキになりますよ。

何層にも重ねられた生地にナッツをたっぷり挟んで焼き上げたバクラヴァ

トルコの伝統菓子であるカダイフは、見たら驚くかもしれません。極細の麺のようなお菓子で、揚げたり焼いたりするとパリパリとした食感が楽しめます。ドンドゥルマ(トルコアイス)をトッピングすると絶品です!

お土産にするなら、ロクムがピッタリ。コーンスターチやナッツでつくる、モッチリとした求肥のような食感のお菓子です。カラフルで味の種類も豊富ですよ。

もちもち食感のロクム

ジェムさんおすすめ!初心者から上級者まで楽しめるモデルコース

トルコの魅力を満喫できる巡り方を教えてください。

ジェムさん:旅の起点は、日本との直行便が運航しているイスタンブールが最適です。最初の数日はイスタンブールで過ごし、日数や目的に合わせて他のエリアに足を延ばしていくとよいでしょう。おすすめの巡り方と見どころをご紹介しますので、自由にアレンジして楽しんでください!

①まずはココから!イスタンブール&カッパドキアの王道コース

  1. イスタンブール空港到着

    バスなど

  2. イスタンブール(トプカプ宮殿、アヤソフィア、スルタンアフメト・ジャーミィなど)

    飛行機(または夜行バス)

  3. カッパドキア

ジェムさん:初心者の方には、まずイスタンブールとカッパドキアをじっくり巡っていただきたいです。

トルコ最大の都市であるイスタンブールは、ボスポラス海峡を挟んでヨーロッパ側とアジア側に分かれていて、2つの文化を色濃く感じられます。見どころが多く、1週間以上滞在しても飽きることがありません。

奇岩の絶景で知られるカッパドキアは、「ここは本当に地球なの?」と疑うくらい不思議な光景が広がるトルコ屈指の観光地。古くから岩を利用して人が住んでいた場所でもあり、当時のままの教会や地下都市は見ごたえがあります。こちらも数日かけて巡ることをおすすめします。

トプカプ宮殿

トプカプ宮殿内部

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15世紀半ばから20世紀初めにかけて、約400年にわたってオスマン帝国の中心地として栄えたスルタン(君主)の居城。現在は博物館として公開され、庭園やスルタンの側室たちが暮らしたハレム、宝物館などを見学できます。ダイヤモンドやエメラルドをあしらった豪華な宝飾品や調度の数々はかつての繁栄を物語ります。

アヤソフィア

夕暮れのアヤソフィア

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537年にビザンツ帝国の皇帝ユスティニアヌス1世の命を受け、教会として創設されたのがはじまり。ギリシア正教の大聖堂として信仰を集めていましたが、オスマン帝国がイスタンブールを支配するとイスラム教のモスクとして改築されました。壮麗な建物はビザンツ建築の最高傑作と評され、当時のモザイク画が今も残されています。2020年までは博物館として公開されていましたが、現在は再びモスクに。礼拝時間以外はイスラム教徒でなくても無料で見学が可能です。

スルタンアフメト・ジャーミィ(ブルーモスク)

差し込む光が幻想的なスルタンアフメト・ジャーミィの内観

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内部を飾る精緻なイズニックタイルの美しさから「ブルーモスク」とも呼ばれる巨大なモスク。オスマン帝国のスルタンアフメット1世の命を受けて1616年に建造されました。大小のドームが連なり、6本のミナレット(モスクの塔)が特徴的です。観光客も見学が可能ですが、礼拝の時間は入場禁止となっています。

グランドバザール

トルコランプが売られているグランドバザール

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オスマン帝国時代に建設された歴史ある市場。トルコ語で「カパルチャルシュ(Kapalicarsi)」と言い、屋根付きの市場を意味します。66の通りに宝石類や陶器、革製品、絨毯など、多種多様な約4,000軒もの店が並びます。エキゾチックな建物にあらゆる品物がそろうことから、お土産を求める外国人で賑わいます。

「買い物をするときは価格交渉が必須!人懐っこいトルコ人との交流も楽しんでください」(ジェムさん)

ドルマバフチェ宮殿

ボスポラス海峡沿いに建つドルマバフチェ宮殿

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ヨーロッパから取り入れたバロック様式と伝統的なオスマン様式が折衷したきらびやかな宮殿。男性向けのセラムルクと女性しか入れないハレムの2つのエリアに分かれ、当時のスルタンや側室の豪華な生活を垣間見ることができます。トルコ共和国の初代大統領であるアタテュルクの最期の地としても知られ、今でも「アタテュルクの部屋」の時計は彼が亡くなった9時5分を示しています。

カッパドキア

気球に乗って空の旅へ

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アナトリア半島の高原の中部に位置する南北50㎞の奇岩地帯。デヴレントの「らくだ岩」や、夕日を浴びた姿が有名な「ローズバレー」など、目を奪われる光景が点在します。ギョレメの谷には4世紀から11世紀にかけてキリスト教徒によって造られた岩窟教会が集まり、鮮やかなフレスコ画を見ることができます。岩を掘って造られた住居や地下都市が今も多く残り、昔の住居を利用した洞窟ホテルも人気です。

「奇岩を一望できる有名な気球ツアーは風の穏やかな朝だけ実施されるので、乗れたらラッキー。私はまだ一度も乗れたことがありません(笑)。古来からキリスト教徒が多く住んでいたこともあり、この地はワイン造りでも有名なんですよ。」(ジェムさん)

②地中海&エーゲ海のリゾートと遺跡を巡るコース

  1. イスタンブール

    飛行機

  2. アンタルヤ

    バス

  3. アスペンドス遺跡

    アンタルヤからバス

  4. ボドルム

    バス

  5. セルチュク(エフェソス遺跡)

    バス

  6. チャナッカレ(トロイ遺跡)

ジェムさん:日程に余裕があれば、地中海やエーゲ海に足を延ばし、リゾートや古代遺跡巡りをお楽しみください。

アンタルヤとボドルムはトルコ屈指のリゾート地。輝く太陽と青い海の美しさは格別です。どちらも古代から港湾都市として栄えた歴史があるので、ビーチでのんびりした後は周辺の遺跡巡りもおすすめ。特にアンタルヤから足を延ばしやすいアスペンドス遺跡は感動的ですよ。

有名な古代遺跡はまだまだあります。古代ギリシア・ローマ遺跡として有名なエフェソス遺跡は、規模の大きさと保存状態の良さに驚くでしょう。僕の出身地であるチャナッカレのトロイ遺跡へもぜひ。有名な「トロイの木馬」伝説の起源と言われている世界遺産を歩き、歴史の重なりを感じてください。

アンタルヤ

ターコイズブルーの海が絶景

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地中海に面したビーチが美しい人気のリゾート地。紀元前ベルガモン王国のアッタロス2世がこの地を開いたことから、かつてはアッタリアと呼ばれていました。旧市街のカレイチはセルジューク朝時代に建てられた尖塔イヴリ・ミナーレや、ローマ皇帝に捧げられたハドリアヌス門など、歴史を感じられる見どころが多数。また、アンタルヤ考古博物館はトルコ屈指のコレクションを誇ります。

アスペンドス遺跡

現在も公演が行われる古代劇場

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アンタルヤから東へ約40kmの位置にある遺跡。当時とほぼ変わらない姿で保存されている、ローマ時代の大劇場は圧巻です。現在も現役の劇場としてオペラやバレエの公演が行われています。

ボドルム

トルコを代表するリゾート地

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エーゲ海に面した港町で、トルコを代表するリゾート地としても有名。白い壁で統一された街並みやビーチを求め、世界中からセレブや著名人がバカンスに訪れます。古代ギリシア人が築いたハリカルナッソスに起源を持ち、古代世界七不思議の一つであるマウソロス霊廟(れいびょう)や、十字軍の要塞だったボドルム城などの遺跡も見どころです。

「ボドルムから船でエーゲ海の島々へ渡るのもおすすめです。コス島やロードス島といった、ギリシア領でありながらトルコ側からのほうが行きやすい島もありますよ!」(ジェムさん)

エフェソス遺跡

エフェソス遺跡にあるケルスス図書館

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古代ギリシア・ローマ時代の古代都市遺跡。かつて1万2000冊の蔵書が収蔵されていたというケルスス図書館や、装飾が美しいハドリアヌス神殿のほか、大劇場や娼館、公衆トイレなどが良好な保存状態で残されています。当時の街の繁栄ぶりや人々の豊かな生活をうかがい知ることができる貴重な世界遺産です。

トロイ遺跡

トロイ遺跡の観光木馬

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ドイツ人の実業家シュリーマンによって発掘された遺跡。紀元前3000年ごろから集落ができ始め、エーゲ海の交易の中心地としてさまざまな国が栄えたこの地には、9層の都市遺跡が形成されています。古代ギリシアの詩人ホメロスによる英雄叙事詩『イリアス』に描かれるトロイ戦争の舞台ではないかと言われており、遺跡の入口には伝説にちなんだ「トロイの木馬」の複製が置かれています。

③上級者向け!さらに足を延ばして東南部の遺跡を巡るコース

  1. イスタンブール

    飛行機

  2. シャンルウルファ(ギョベクリテペ遺跡)

    バス

  3. アドゥヤマン(ネムルト山)

    バス

  4. ドウバヤズット(アララット山)

ジェムさん:歴史が好きな方や、トルコ旅の上級者の方、「トルコをもっと知りたい!」と思ってくれた方は、南東部の遺跡を見てほしいです。トルコの奥深さにきっと驚くでしょう!

近年の考古学上の大発見と言えば、2018年に世界遺産に登録されたギョベクリ・テペ遺跡。人類の歴史上最古の神殿ではないかと言われています。

ネムルト山の山頂にある遺跡は、ミステリアスな神像が有名。お土産のレプリカはつい買ってしまいます(笑)。朝日や夕日の美しさも有名なんですよ。

旧約聖書の「ノアの箱舟」伝説が残るアララット山は、富士山にも似た雄大な山。山頂や山麓近郊でノアの箱舟ではないかと言われる遺跡が発見されていて、ロマンあふれる地です。

ギョベクリ・テペ遺跡

世界最古の宗教施設

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9000~1万2000年前のものと見られる遺跡。メソポタミア文明より7000年以上も古く、世界最古の宗教施設ではないかと考えられています。巨大な石柱や石壁には動物をモチーフにした彫刻が数多く施されています。どのようにして築かれたか、まだ謎が多い遺跡です。

ネムルト山

日の出前のネムルト山

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標高2,150mのネムルト山。山頂には紀元前1世紀頃にこの地を支配したコンマゲネ王国のアンティオコスⅠ世の墳墓が残り、世界遺産に登録されています。3つのテラスには巨大な神像のほか、ライオンやワシの像が並びます。頭と胴体部分が離れた場所にあり、独特の光景を織り成しています。

アララット山

トルコ最高峰の山、アララット

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旧約聖書で「ノアの箱舟」が大洪水の後に辿り着いたとされている雄大な山。標高5,137mで、トルコ最高峰の山でもあります。一般登山者の入山が可能ですが、事前の許可証取得とツアーへの参加が義務付けられています。

トルコ旅を満喫するには?ベストシーズンと旅のコツ

旅のベストシーズンはいつでしょうか。

ジェムさん:地域によって多少異なりますが、日本と同じく春(4~5月)と秋(9~11月)が過ごしやすいです。夏に訪れてビーチリゾートやマリンスポーツを楽しむのも良いですね。日本と違って梅雨や台風がなく、蒸し暑さはあまり感じません。バカンス期間は大型のコンサートや野外イベントが盛んに行われますよ。

ちなみに、のんびり観光したいならラマダン(イスラム教の断食月)も狙い目です。

ラマダン期間中が狙い目とは。店や施設が閉まっているイメージがありました。

ジェムさん:ほとんどの店や施設は開いていますよ。ラマダンは日の出から日没まで断食するのがしきたり。トルコ人はこの期間中の昼間にあまり出歩かないので、観光地でも比較的空いているんです。

昼間は静かですが、夜はお祭りのように賑やかになります。日中の断食を終えてから摂る食事をイフタールと言いますが、ラマダンの間は街のあちこちに無料で夕食を食べられる場所が出現します。コンサートが催されるところもあり、とても楽しい雰囲気ですよ。

イスラム教の方々の生活を垣間見られるようで面白いですね。

ジェムさん:ラマダンの時期は毎年少しずつずれるので、事前に調べておいてくださいね。ラマダン期間中に限らず、信仰の場や聖地を訪れるなら肌の露出が少ない服を着ることをおすすめします。特に女性がモスクに入る際は、スカーフで髪を覆ってください。入口で貸し出しているところもありますよ。

トルコを快適に旅するためのコツを教えてください。

ジェムさん:イスタンブールを散策するなら、トルコ版のプリペイド式交通カード「イスタンブールカード」が便利です。イスタンブールのほとんどの公共交通機関で利用できるので、チケットを買う手間が省けます。

イスタンブールカードでトルコ旅を快適に!

国内を移動する際は、飛行機や長距離バス、鉄道などの選択肢があります。特にバスはいろんな路線があって便利ですね。

トルコを起点にヨーロッパ各国を周遊するのもおすすめです。トルコから最も遠いイギリスでも飛行機で4時間ほど。2~3時間ほどの移動時間でたいていの国には行けます。ブルガリアやルーマニアなど、鉄道でつながっている国もありますよ。

今日はトルコの見どころをたくさん教えていただき、ありがとうございました!

ジェムさん:ご紹介したのはまだまだほんの一部。トルコの無尽蔵な魅力を現地で感じていただければ嬉しく思います!

まとめ

トルコのおすすめスポットや観光のコツを、地元目線でたっぷりとお届けしました。

東洋と西洋の文化が交差し、いくつもの文明が花開いたトルコ。古代遺跡巡りや、エーゲ海・地中海のリゾート、グルメなど、楽しみ方も多彩です。「異国のビーチでのんびりしたい」「いろんな文明の遺跡を見てみたい」など、好みや興味に応じたプランを立ててみてはいかがでしょうか。

お出かけの際は、ぜひ便利な直行便をご利用ください。

※海外渡航の際、外務省の危険度レベルを各自でご確認ください。
※本記事は2023年10月31日現在の情報です。

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