第11回
ニュージーランド・オークランド
〜自然と美食に溢れたアーバンリゾート〜

ニュージーランドを代表するオーガニックフードブランド「リトルバード・オーガニクス」の直営カフェ。ヘルシー&ナチュラルがテーマで、メニューのほとんどはローフード。デイリーフリー（乳製品不使用）を推奨し、牛乳の代わりにコールドプレスしたナッツミルクを使用したり、ビーガンやグルテンフリー（小麦粉不使用）にも対応するなど、体に優しい美食が楽しめる。店はにぎやかなポンソンビー通りから1本入った路地にあり、静かな穴場感がナイス。レンガの壁がおしゃれで観葉植物の緑も目に心地よく、リラックスできる雰囲気。水～土曜限定のディナーもチェックしたい。

大陸から遠く離れた島国ニュージーランドでは海や船は身近な存在。特にオークランドは住民一人当たりの船舶保有率が世界一ともいわれ、「シティ・オブ・セイルズ（帆の街）」という愛称もあるほど。そんなこの国の海と船の歴史に多方面から触れられるのが、ウォーターフロントにある海洋博物館。かつて先住民マオリが使っていたカヌーのレプリカからアメリカズ・カップで活躍した最新鋭のヨットまで内容は幅広く、見応えたっぷり。ヨーロッパからの移民船の内部を忠実に再現し、足元が揺れる仕掛けで当時の船旅気分が味わえるギャラリーなど、体験型の展示が興味深い。絶対に参加したいのが、100年以上前の帆船を復元したテッド・アシュビー号でいく1時間のセイリングツアー。趣ある船の上から眺めるオークランドの美景は格別だ。

オークランド中心部から車で西へ30分ほど。ウエストオークランドに位置するクミュは、小規模ながら質のいいブドウが育つワインの里。セラードアでテイスティングや買い物ができるワイナリーが点在し、そのうちの一つが1937年に創業し、3代にわたって続くソルジャンズだ。ニュージーランド国内でも3番目に古いワイナリーで、ピノグリ、ゲヴュルツトラミネール、メルロー、マルベックなど多彩なワインを生み出している。一番人気は口あたり優しいマスカットのスパークリングワイン。濃厚なポートワインにも定評がある。日本人シェフが腕を振るう併設のカフェでランチを楽しむのもおすすめ。